アスパラの歌を採用して頂きました。
ノヴァーリスの「青い花」(岩波赤)がKindleにあるのだが、試し読みをクリックすると「岩波版のサンプルはないのでペーパーバック版(独語)を出しときます」と表示されて原著を見せてきたので笑ってしまう土曜。
人生、いよいよネガティブな事柄しか思いつかないので何か書こうと思うのだが言語化することにあまり意味を見出せない。ともあれ正月が過ぎて良かった。休暇を他人がどう過ごしたか聞いたり聞かれたりする無意味なお喋りに巻き込まれたくない。夏と冬と年に2回もこういうことがあるのはうんざりする。人間に向いていないタイプの人間のことをなんて言うんだったかな。
自分のiPhoneを見て、イヤホンジャックがないことに今更しみじみと気がつく。かつてガラケーにアンテナがついていて、これをカラフルに光らせてみたりするという文化があったように、iPhoneを充電しながらジャックにイヤホンをさして音楽を聴くという行為は、これはこれで一つの文化だったのだと思う。イヤホンジャック廃止はそれ以前のやり方から言えば確かに不便な側面はあり、そのためにイヤホン用と充電用で二つの差し込み口がついたドックが販売されているのは当然と言えば当然だろう。しかしなんというか、この種の旧態維持が実現することによって得られる充足は、たぶんノスタルジーに似ていなくもない。
SXSWでの上映にイライジャウッドが来ていてマジかよ〜〜となった話、ただただ楽しそうで良い。
外へ出た途端空気の暖かさに驚く。本当に一月なのかと思うくらい、殆ど春に近いような外気だ。駅へ向かう途中で、生垣の山茶花が枯れ始めているのを見つけて妙な気持ちになった。ぬるい空気に乗って、ガソリンスタンドからオイルの匂いが漂ってくる。それからたばこ。どこで誰が吸っているのだか、ここからは見えない。
駅へ着くと、ホームの壁に大きな窓が取り付けられていることに気づいた。殆ど屋外といって差し支えない駅舎である。一体なんの必要があるのだろうと不思議に思った。窓は大きく開け放たれ、壁の内側と外側とで空気を入れ替えているらしかった。今まで一度も訝しんだことはなかったのに、多分、この季節感のない陽気のせいだろう。見て感じる全てが幻覚のように思える。家の近くまで来た時ふと消毒薬の匂いがした。アルコールの冷たい匂いは今日一番冬に似ていた。